
「人生を変えたい」と思いながらも、何から始めればいいのかわからない。そんな悩みを抱えている人におすすめしたいのが『人生アップデート大全』です。
本書のテーマは、「人生は一度に劇的に変えるものではなく、小さなアップデートを積み重ねることで大きく変わっていく」という考え方です。
66個の習慣が記載されてますが、比較的ハードルが低く設定されており、今日からすぐ実践できそうなものが多いのが本書の特徴と言えるでしょう。
また、一つ一つの習慣について「どういう効果があるのか」が簡潔にまとめられているので、読みやすく、実際に行動に移しやすいと感じます。
この記事では、本書のエッセンスをわかりやすく要約し、今日から実践できるポイントを紹介します。
完璧を目指さず、小さく始める
人生を変えようとすると、多くの人は大きな目標を立てます。
「毎日3時間勉強する」
「毎日ジムへ行く」
「副業で月30万円稼ぐ」
しかし、こうした目標は長続きしないことが多いものです。
本書では、小さな行動から始めることの重要性を繰り返し伝えています。
例えば、
- 本を1ページ読む
- 5分だけ散歩する
- 1日1つ感謝を書く
このような小さな行動でも、続けることで大きな変化につながります。
重要なのは「続けられる仕組み」を作ることです。
「身体→感情→思考→精神」の順番がカギ
「人生を変えたい」と思うと、多くの人は考え方を変えようとしたり、モチベーションを高めようとしたりします。しかし、『人生アップデート大全』では、その順番ではうまくいかないと説いています。
本書が最も重要なメッセージとして伝えているのは、人生は「身体→感情→思考→精神」の順番で満たしていくことで、無理なくアップデートできるという考え方です。
精神論から始めるのではなく、まずは土台となる身体を整える。この順番こそが、人生を長期的に変えていくための鍵なのです。
人生の土台は「身体」
本書では、すべての土台は身体にあると説明されています。
睡眠不足や運動不足、栄養バランスの乱れがある状態では、どれだけ前向きな言葉を聞いても、やる気や集中力は長続きしません。
「もっと頑張ろう」「ポジティブになろう」と自分を励ましても、身体が疲れていては思うように行動できないのです。
だからこそ最初に取り組むべきなのは、
- 十分な睡眠をとる
- 栄養のある食事を意識する
- 軽い運動を習慣化する
- 規則正しい生活リズムを整える
といった基本的な生活習慣です。
地味に思えるかもしれませんが、この土台が整うことで、その後の変化が生まれやすくなります。
身体が整うと「感情」が安定する
身体の状態は感情に大きな影響を与えます。
睡眠不足の日は些細なことでイライラしたり、不安を感じやすくなった経験がある人も多いでしょう。
逆に、よく眠れて身体が軽い日は、自然と前向きな気持ちになりやすいものです。
本書では、感情を無理にコントロールしようとするのではなく、「身体を整えた結果として感情は安定する」と考えます。
そのうえで、
- 好きなことをする時間をつくる
- 感謝できることを書き出す
- 信頼できる人との時間を大切にする
など、心が満たされる習慣を少しずつ取り入れることを勧めています。
感情が整って初めて「思考」が変わる
感情が乱れている状態では、思考もネガティブになりがちです。
「どうせ無理だ」
「失敗するかもしれない」
「自分には才能がない」
といった考えは、思考そのものの問題というより、身体や感情の状態から生まれている場合があります。
本書では、思考だけを書き換えようとする自己啓発には限界があると指摘します。
身体と感情が整って初めて、物事を冷静に考えられるようになり、新しい挑戦にも前向きになれます。
つまり、思考は土台が整った結果として自然にアップデートされるものなのです。
最後にたどり着くのが「精神」
身体・感情・思考が満たされた先にあるのが、「精神」のステージです。
ここでいう精神とは、根性論や我慢ではありません。
「自分は何のために生きるのか」
「どんな価値を大切にしたいのか」
「誰の役に立ちたいのか」
といった人生の目的や使命について考える段階を指します。
多くの人は、いきなり生きがいや使命を探そうとします。
しかし本書では、土台が整っていない状態で答えを探しても迷いやすいと説明しています。
まずは身体を整え、感情を満たし、思考をアップデートした先に、自分らしい生き方が見えてくるという考え方です。
上昇しているサイン・下降しているサイン|今の自分はどちらのサイクルにいる?
『人生アップデート大全』では、自分の状態を客観的に知るための指標として、「上昇しているサイン」と「下降しているサイン」が紹介されています。
人生は常に右肩上がりではありません。
大切なのは、「今、自分はどちらの流れにいるのか」を知り、早めに軌道修正することです。
上昇しているサイン
人生が良い方向へ向かっているときには、次のような変化が現れます。
- 引き上げてもらえる、チャンスがもらえる
- 共にやりたいことを目指している仲間、知人がいる
- 誰かのために役に立ちたいと思えている
- やりたいことがわかって行動できている
- 目的、ビジョンに向かって毎週前進している
- 時間管理ができている
- 気分よく過ごせている
- やると決めたことができる
これらは、身体・感情・思考・精神が良い循環に入っているサインです。
この状態では、自然と挑戦する回数が増えます。そして挑戦が増えれば、成功する可能性も高まります。
下降しているサイン
一方で、下降サイクルに入ると、次のような状態になりやすいと本書では説明されています。
- やると決めたことができない
- 情緒不安定
- 生活リズムが乱れている
- やりたいことがわからない
- 時間管理ができない
- 人の批判や妬みにばかり思考が使われている
- 自分のことだけしか考えられず、孤独感を抱いている
- 将来が不安で、不安しのぎに時間、お金を浪費している
- 周りの人が自分から遠ざかっている気がする
この状態で無理に気合いや根性だけで頑張ろうとしても、長続きしません。
なぜなら、下降している原因は精神ではなく、身体や感情の乱れにあることが多いからです。
下降サイクルから抜け出す方法
本書で印象的なのは、下降しているときほど「精神論」に頼らないことです。
「もっと頑張れ」
「気持ちを切り替えよう」
ではなく、まず身体を整えることから始めます。
- 今日は30分早く寝る
- 10分だけ散歩する
- 栄養のある食事を摂る
- 深呼吸をして心を落ち着かせる
こうした小さな行動によって身体が整うと、感情が安定し、思考が前向きになり、再び挑戦できる状態へ戻っていきます。
「何もしない」が下降サイクルを加速させる
本書で語られる
「成功の反対は失敗ではない。成功の反対は何もしないこと。」
という言葉は、この上昇・下降サイクルとも深く結びついています。
失敗しても、そこには学びがあります。
しかし、失敗を恐れて何もしなければ、経験も成長も得られません。
そして行動しない期間が長くなるほど、自信を失い、さらに行動できなくなるという下降スパイラルに陥ってしまいます。
だからこそ、本書は「完璧な一歩」ではなく、「小さくても行動する一歩」を大切にしています。
その小さな一歩が下降サイクルを止め、再び上昇サイクルへと人生を切り替えるきっかけになるのです。
① 身体の習慣
それでは、本書で紹介されている66個の習慣の中から代表的なものをピックアップしていきます。
朝、散歩する
- 日光を浴びるとセロトニンが分泌され、精神が安定する
- 15時間後にメラトニンに変わり、睡眠を促す
- 体内時計がリセットされる
- 朝以外でも思考、心がリセットされる
好きな運動をする
- 週2回以上の運動でストレス、不安がなくなる
- 「回復」が「疲労」を上回るように、次の日に疲れが残っていない程度でやめる
- 回復する時にエネルギータンクの容量が増えていき、体力がついていく
食後に10分歩く
- 食後70分以内に10分歩くと、血糖値の上昇が抑えられる
- 「頭がさえる」「活力が出る」「疲れにくくなる」
有酸素運動をする
- 有酸素運動は「ミトコンドリア」を増やす → エネルギー量が増える
- ミトコンドリアは大脳新皮質にもあるため、思考力が向上する
- 週150分以上の運動が推奨
- 週300分まで増やすとさらなる健康効果が期待できる
② 感情の習慣
幸せのハードルを低くする
- 小さな喜びを感じることが気力を高める一番の近道
疲れる前に休む
- 疲れるまでがんばると回復しづらい
- 25分集中したら5分休む、または50分作業したら10分休む
毎日5分だけ掃除する
- 目に入る雑多なものは「未完了なもの」として思考を中断させる
- 片付けることでストレスが下がり、不安も落ち込みも軽減される
③ 思考の習慣
「今日ワクワクすることは何か?楽しみなことは何か?」と問う
- ワクワクや感謝に意識を向けるほど、1日が前向きに動き出す
1日単位ではなく、1週間単位で考える
- 時間がないのは1日で考えるから
- 行動を細分化し、1週間の枠で配置すれば「やりたいこと」は実現できる
1年単位ではなく、12週間単位で考える
- 1年思考は行動を遅らせる。12週間単位が実行力を生む
「今週どんな思い出を作れるか?と計画する
- 人生は思い出作り
- 記憶に残るのは「苦労して、つらくて、がんばった日々」
- 挑戦や苦労の日々こそ、人生を豊かにする
④ 精神の習慣
自分の「当たり前」を言語化してみる
- 当たり前を変えれば人生が変わる
- 人生をつくっているのは理想ではなく、「最低でもこうする」という最低ライン
- 当たり前にやっている最低ラインを引き上げれば、人生がアップデートされる
毎日、本を20分以上読む
- 静かに読書するだけで、6分間でストレスレベルが最大68%低下する
- 音楽を聴く、お茶を飲む、散歩をするよりも効果が早く、大きい
- 行動は思考から生まれる。思考をアップデートするには読書が効果的
「~までに〇〇する」ではなく、「~したら〇〇する」と計画する
- イフ・ゼンプランニング
- 「Xが起きたらYをする」と決めるだけで、行動実行率は2倍以上になる
まとめ
本書を読んで最も印象的だったのは、「人生を変える順番を間違えないこと」の重要性です。
私たちはつい、気合いや根性、ポジティブ思考で人生を変えようとしがちです。しかし、本書はそれらよりも先に整えるべきものがあると教えてくれます。
身体が整えば感情が安定する。感情が安定すれば思考が前向きになる。思考が変われば精神性が育ち、自分らしい人生を歩めるようになる。
この流れはシンプルですが、多くの自己啓発本とは異なる実践的な視点です。
興味を持った方は、是非一度読んでみてはいかがでしょうか。


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